どの自転車が自分にとって最適なのか?
以前、今の私には硬すぎるバイクだということでカレラ・エラクル(硬いバイク)を紹介した。
長年乗っている方は経験したことがあるかもしれないが、身体とバイクが上手くリンクしないと進まないと感じる時がある。
そのバイクに慣れることによっていくらか良くなるのだが、最初からバッチリとテンポが合うバイクに巡りあうこともある。
ロードバイクのインプレッション記事等を読むと書いていることが人によって様々だ。
これは誰が正解で、誰がわかっていないではなく、
各個人によってある心地良いテンポがあり、バイクのある要素によって感じ方が違っているせいだと思う。
人によって違うリズム・テンポがあるのだが、これを導き出すのが
『ばね定数と固有振動数』
と考えている。
◆ばね定数(ばねていすう、ばねじょうすう、spring constant)は、ばねに負荷を加えたときの、荷重を伸びで割った比例定数である。フックの法則にあらわれる。
◆固有振動(こゆうしんどう、英語: characteristic vibration, normal mode)とは対象とする振動系が自由振動を行う際、その振動系に特有の振動のことである。このときの振動数を固有振動数という。固有振動数と共振には密接な関係があり、ある系に強制力を与えた時に共振する振動数を推定することができる。
簡単な例えでいうと、木琴を叩くと長さによって発生する音(波長)が違ったり、ブランコを揺らすときにある一定のリズムで力を加えないとうまく揺れない等がある。
更に詳しくはこちら→「ばね定数」wikipedia、「固有振動」wikipedia
ばね定数が大きいフレームは固く、ばね定数の小さいフレームは柔らかいということになる。
物体には全て固有振動数があり、人間にもある。
誤解を恐れずにシンプルにいうと、
ロードバイクの「ばね定数」と人間の脚の「固有振動数」をシンクロさせることによって、気持ち良いテンポで踏むことができる。
肝心の各個人に合ったロードバイクの選び方だが……
計算では解らない。
というのも自転車は数種類のパーツで構成されている上に、これまた複雑な「人間」とシンクロさせるとなると、要素が様々絡まり合いすぎていて数値では導き出せない。
しかし、ある程度は方向性を導き出せると考えている。インプレッションでも体格の似た人、筋力の似た人(固有振動数の近い)の感想は自分の感覚と合う可能性が高い。
傾向として、柔らかい(ばね定数の小さい)バイクはケイデンス(クランクの回転数)低め・体重軽め・筋力少なめの方に向いていて、硬い(ばね定数の大きい)バイクはその逆なのだと考える。
結局は、個人の感覚や人のインプレッションにより試行錯誤して、自分に合ったバイクを探していくのだが、個人的にはその手探り感が楽しいのだと思う。
最近の私の様に、筋力低下や体重増加によってシンクロしていたバイクの感覚が失せてしまう場合もある…
いいバイクに巡りあい、パーツ構成もバッチリ決まって、自分の身体・鍛錬度・テンポとシンクロして「人車一体」になる感覚がロードバイクという機材スポーツの最大の醍醐味なのではないか。 好きなブランドのバイクを選ぶのも勿論いいのだが、自分の乗り方にあったバイクに出会うためにはやはり経験値がモノを言う。
いろいろなバイクを乗り倒している店員がいるショップで意見を聞いてみるといいだろう。
続く
※専門家・有識者の御意見をお聞きできればと考えています、よければシェアをお願いします。
関連記事
-
自転車と運動神経(再掲載)
私は学生時代の部活で、ラグビーとアイスホッケーをやっていたことがある。 自転車以 …
-
◆Mt.富士ヒルクライム用機材◆
仕様機材 フレーム:LOOK595 XSサイズ ホイール:前XENTIS MAR …
-
自転車における脱力と抜重(再掲載)
ベテラン選手が若いころの競技力を維持し超えるためには「心・技・体」の中の「技」を …
-
ゆっくり走って強くなる
ゆっくり走ると言ってもLSDではなくもっとゆっくりと走る。 先日ショップのイベン …
-
ケイデンスについて考える
ケイデンス(英: cadence)とは…自転車において1分間のクランク回転数のこ …
-
練習の設定の仕方 前編
レースにエントリーしました。 さて、この後レースに向けてどのようにトレーニングし …
- PREV
- 2015年初富士山
- NEXT
- 【No DripChain Luber】ノードリップチェーンルブ